がんばれスポーツ


これを読んだマスコミに勤めている友達が、「こりゃぁひどい」というタイトルで掲示板に書き込みしてくれた。


 「がんばれスポーツ」、読みました。
このスポーツ新聞社はひどいですね。
「異議」と暴言の違いとか、基本的な部分で。
新聞の怖さを分かっていないのはちょっと
同業者としては信じられない。
 「○○だそうです」という言い方を平然と
文章に出来るのもすごい。入社した当初、
上司から「この部分はどうなっているんだ」と
問い合わせされたときに、同じ答え方をして
死ぬほど怒られたことがあります。
「おまえの責任で書いている記事だろうが。人の言い分を
そのまま縦を横にするように書き連ねるんじゃねえ。
整理して記事を書くんだろうが」
回答しているのはバイトでしょう。
そうでなければ、その会社は
かなり終わっています。不買運動でも起こした方が
良いのではないでしょうか。


最初このスポーツ新聞社にメールを書くとき、僕は考えました。
1日経っても修正されていないということは、何を意味しているのだろう?

この記事の内容が確定されて刷られるまでには、おそらくいくつものチェック段階があるでしょう。
セリエAの試合は日本時間の24時すぎてから終わる、としたものですから、試合直後にすぐに記事にする必要上、チェックがややおろそかになったのはまあ仕方ないか、と最初僕は思いました。

僕が問題だと思ったのは、その翌日にもまったく同じ記載がされていた、ということです。

それは、
「あとになって気がついた。しまった。」
と、次に続く24時間の間に、そのいくつものチェック段階の誰も思わなかった、ということです。
彼らは、どうして疑問に思わなかったのでしょう?


もうひとつ考えたことがありました。
それは、「この1日の間に、誰も抗議しなかったのか?」ということでした。
この記事はこの日のこのスポーツ新聞の1面の記事でした。枠どりされた中に、試合の記録として、これに書いたような赤字ではありませんでしたが、太字フォントで、はっきりと記載してありました。

今では日本でもっとも話題の取れるスポーツのひとつとなったサッカーの、日本を代表する選手が海外の一流リーグの大一番で活躍したことを報じる一面記事としては、あまりにも拙い間違いです。

このスポーツ新聞は、おそらくスポーツ新聞を売っている売店なら、どこでも買えるだろう、というスポーツ新聞です。読者もおそらくたくさんいて、その日に読者がその新聞を選んで買った理由の多くは、中田選手が活躍した、と期待させるその見出しを見たか、もともとそのスポーツ新聞を習慣的に購読していたからか、でしょう。

そして、誰も抗議しなかった。
(僕のメールのような抗議はあったがどこかで握り潰されてしまったのか、とも思いましたが、その後このスポーツ新聞社と何度かメールした印象としては、そういう感じはしませんでした)

誰も抗議しなかったとして、それはどうしてなのか?
僕はそのことを考えました。


結論から先に言ってしまえば、僕は、要するに、日本のスポーツを支える世界というのはそういうものなのだ、と思います。

スポーツのファンもそう、スポーツについて伝えるマスコミもそう、スポーツ界そのものもそうです。おおまかに3者に分けましたが、みんなそうだと思います。
誰も、スポーツとその周辺に期待していないのです。
選手にも、監督にも、チームにも、協会にも、記者にも、そしてスポーツを楽しむファンにも、期待していない。
期待していないから、「期待を裏切った」と抗議しないのです。

不満を持った消費者のうち、実際に抗議をするのは3/100ぐらいだ、という話を聞いたことがあります。(もっと、低い数字だったかな?)


読者は、まず、ほとんどが気がつかなかった。
間違いに気がついた読者も、もともとマスコミのスポーツの記事になど期待などしていなから、不満を持つまでには至らず、いちいち抗議までしなかった。

ここで、マスコミはファンに期待されていません。


このスポーツ新聞社にとっては、どうせ気づかれない、気づかれてもたいしたことはないミスの範囲だったのでしょう。
後の「訂正記事は出さない」という態度がそれを物語っています。

僕みたいにスポーツ新聞の記事の内容がおかしい、と抗議をしてくるような読者など、おそらく想定されていないのでしょう。どういうつもりなのだ、というメールを何度も受け取ったこのスポーツ新聞社は、こいつは気が狂っている、と思ったかもしれません。
・・・それはそれで、正しい解釈かもしれませんが(笑)

ファンも同様に、ここでマスコミに期待されていません。

ほかの組み合わせについてここではいちいち触れませんが、結局、3者が、3者ともそうだと僕は思います。お互いに期待していない。
そうでなければ、こういうことは起こり得ません。


改めて指摘するまでもなく、このスポーツ新聞社はひどいです。
およそ挽回のための努力の姿勢を見せてもらわないことには、今後期待できるものではないです。

でも、今回このスポーツ新聞社はスケープ・ゴードにされてしまいましたが、僕の感覚では、これは彼らのみの責任ではない。

僕がタイトルを「がんばれ『某スポーツ新聞社』」とまでしなかったのは、そういうことです。 イエローカード1枚で済ませたもの、そういうことです。
それでも僕は期待したいからです。

そうすれば彼らががんばってくれるのならば、僕は不買運動を起こしてもかまいません。


「療養の支障にならない範囲で」という条件つきで、ですが(笑)

01/05/29


管理人にメールする
「落ち穂拾い」トップへ
こねこねのさいとトップへ