サンチャゴを歩こう
サンチャゴを歩こう
サンチャゴを歩こう

石畳のセントロを歩こう
カテドラルの裏側から
いちばん大きな広場に向かって歩こう
露店で買ったサクランボを食べながら歩こう

黄色い砂埃をあげる黄色いバスに乗ろう
黒い煙を吐き出すバスに乗ろう
がたがたと揺れる窓枠のむこうに
黄色いスモッグに消されたアンデスを讃えよう

自転車に乗って走ろう
アスファルトの町並みを縫うように走ろう
ウェールズの王子という名の道を走ろう
暖かくなった風を受けて緑の並木を走ろう

川に沿って公園を歩こう
二段重ねのアイスクリームを食べながら歩こう
青い色の卵の殻が落ちていたら
木漏れ日の中に雛鳥の姿を探そう

サンチャゴはチリの首都です。僕は南米滞在のおよそ半分をこの街で過ごしました。一年のうち300日以上が晴天に恵まれる比較的乾燥した街です。真冬でも、朝はともかく昼過ぎともなれば、だいたい気温は16℃ぐらいにあがります。治安も良く、とても過ごしやすい街でした。

いちばん長い間いたこともあって、南米の中でも、チリの中でも、僕にとってサンチャゴは特別な思い入れのある街です。
サンチャゴはカサカサと素っ気ない、それでいてキツイ冷たさを感じさせない、独特の暖かさとさわやかさのある街でした。

僕がこの街をやっと観光したのは南米滞在の最後の最後、もう日本に帰ろうかというころでした。
大慌てでひととおりの観光名所をまわりました。どこでもそうなのでしょうが、長く滞在してしまうと、どうもすぐに観光しようという気がしないものですね。

サンチャゴ滞在中に僕が住んでいたのは、 La Reina という、まあ東京に例えるなら杉並か世田谷かというような、わりといいところでした。 Principe de Gales (ウエールズの王子)という道も、この地区にあります。僕はひょんなことからある絵描きさんとお友達になったのですが、この道は彼の家に遊びに行くのに、あるときは全速力で、あるときはゆっくりと、自転車で走った道でした。アスファルトできれいに舗装された道を走るのはとても気持ちのいいもので、とくに春先はこの道の街路樹はあざやかに覆い繁り、とても爽快な気分でありました。

あれは、なんという名前の木だったのでしょう?こういうとき、僕は自分の植物についての知識の貧弱さをいつも残念に思います。

サンチャゴはアンデス山脈にとても近いのです。もしもサンチャゴからアンデスを存分に楽しみたいと思うなら、前の晩に雨が降った週末の朝、まだ車が走り出さないときに外に出るとよいでしょう。スモッグが消えた街からは、どこからでも、その天空に向かって壁のようにそびえたつ勇姿を堪能することが出来るはずです。

僕は、そういう朝に庭に出てぼーっとしながら歯を磨くのが大好きでした。
しかし、そんなアンデスも、交通量の多い平日には、午後になるとその姿はすっかりスモッグのベールに隠れてしまいます。

彼女を存分に愛でることは、容易ではないのです。

(写真1)
探してみたのだが、手元にサンチャゴの資料は意外に少ない。
これは、街を流れるマポチョ川。その左手に森林公園がみえます。




(写真2)
サンチャゴの東にはアンデスが壁のように連なっているのです。





(写真3)
Principe de Gales は道幅の広い一方通行の道です。





(写真4)
ウニベリシダデチリ−コロコロ戦は「クラシコ(クラシック)」と呼ばれる伝統ある一戦。
この日は国立競技場で、ウニベリシダデチリのホームゲームでした。




(写真5)
サンクリストバルの丘から。サンチャゴを全望します。






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