王宮で、ある奇跡が起こった。
太陽王ルイ14世が沼に落ち、病気になって寝込んでしまった。医者はさじを投げたが、そこに王を愛する踊りの振りつけ士が現れて、彼のために一晩ばよりんを弾いた。
すると王の病気が治ったというのだ。


それを聞きつけたある商人が、商売をはじめた。
どんな病気で寝込んでいる人間でも必ず歩けるようにさせる、というフレコミであった。

要望があると、彼は寝たきりの病人のところまで赴き、施療をほどこした。
その方法というのは、寝たきりの病人のところにびよりすとを連れていき、びよらを聴かせるというものであった。

効果はあった。一面的には。
どんなにつらい状況の病人でも、びよらの音を聴くと、それが聞こえなくなるところまで自力で歩いたのだ。

こんな商売が長続きするはずもなかった。
びよりすとは断罪された。


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びよらじょーく
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