コンフェデレーションズカップ 日本-ニュージーランド
R;(BEN)
ボールが動いているときはポジション取りも笛も要所要所をしっかり押さえており、全体的にはそこそこの好印象。
ポジション取りのやり方は、2001年コンフェデ戦日本-カナダ戦のRと近い。センターサークル付近を基本にした安定した位置取りであった。
ただし、もうちょっとボールに近い位置にいてくれるともっとうれしかった。ゴール前のセットプレーでの位置取りにもいくらか疑問を感じた。また、判定の基準、正確さにもいくらか疑問が残った。いちおうなんとか合格点をあげてもよいが、もうひといき。
A1;(BEN)
スゲエヘタクソ。ラインキープ最悪。
A2;(BEN)
スゲエヘタクソ。ラインキープ最悪。
4th;(AUS)
画面に登場した機会ではよくやっていた。R、A1、A2が同一協会出身の、いわゆる「セット」BENとはベンガルのことだと思うが(試合中にテレビからどこの出身だという説明はなかった。名前を一度たどたどしく読み、その前に数秒紹介のテロップが流れて消えてしまっただけだ)。
2001年のコンフェデは「セット」ではなかった。今回「セット」で望んだのは、FIFAとしても安定した試合運営を期待してのことだろうと思う。
しかし。
このコンテンツでの審判への評価を一通り読まれた方ならもう気がつかれていることと思うが。
同じように国際主審、国際副審といっても、競技者の力に差があるように、審判員にも実力差は大いにある。
特に、審判は海外のリーグで吹く、旗を振るといったことは実質的にはまずあり得ないので、その国の協会の育成方針、リーグ自体のレベルにもその成長の度合いが大きく影響してくる。
この試合も、ひとくちに「国際審判」と言っても、ヘタクソがたくさんいるということがまたよく分かる試合であった。
というか、この試合の副審のレベルはあまりにもヒドい。
ラインキープとは:
・常にオフサイドラインの高さに位置取りすること
・オフサイドラインよりゴール側にボールがあるときは、ボールと同じ高さに位置取りすること
が超基本である。それができないのなら、副審をやっているとは言えない。
ゴールラインを割ったか割らないかということは、ゴールキック、ペナルティーキックでプレーを再開するかそのままプレイを継続するかを握る、あるいは、それが2つのゴールポストとクロスバーの間だったとしたならば得点となったか否かの決定的な違いとなる。あまり点の入らないスポーツであるサッカーでは、これらは勝敗に即直結する。
故に、今上にあげたうち、「ボールと同じ高さに位置取りすること」は特別重要である。ラインを超えたか否か微妙なケースでは、ライン上からでしか通常判断しようがない。
たとえ判断できたとしても、ラインから数ydも遅れた位置で「出た」「出ない」と勝手に判定をされたら、競技者には納得いかないだろう。
オフサイドの旗を揚げたときに副審がライン上にいないと抗議がでる、あるいは、主審が近くで見ていないと競技者が怒るのとまったく同じ理屈だ。
FIFAは、いいかげんこういうヘタクソをまともな大会で使うのをやめて欲しい。
このあいだのW杯でさんざん問題になったのを忘れたのか?
前半キックオフ:
笛を吹くシーンが映された。
RはまずA2の方に体を向けて準備ができていることをA2に確認。左手を挙げながらA1の方を見て確認。それから体を正面から見て左側のゴールに向け、笛を吹いた。
試合開始前、Rは各副審、4thが試合に臨める状態であることを確認してから試合開始を宣言する。
たいてい、さらにその前には両チームに試合に臨める状態であることを確認している。
ちなみに、その前には両チームの試合開始時点での競技者の数が12人だったりしないかとか、そういうことも確認している(笑)
前半0分:
高原シュート。
A2はこのシーン、シュートまでよくボールについていったように感じた。
0分:
直後のゴールキック。Rの位置はセンターサークルのセンターラインを越えたすぐのところ。
標準的なポジション。
2分:
手前側タッチラインとセンターラインの交差付近で宮元がNZ競技者を倒す。
最初のちょっと激しめのプレイ。Rは「ピピッピ」と笛を吹き、機敏に対応した。
4分:
向こう側タッチNZ陣からのNZのスローイン。Rの位置はセンターサークル付近で全体を見ていたが、ボールはラインに近い側でセンターライン付近まで来た後、Rの正面を通って中央へ。Rは体をかわした。そこで、Rを追い抜かしたNZ競技者に渡った。
Rの位置が邪魔になった形。遺憾に思ったし、そうならないように細かくポジションを変えながらプレイを見ることも可能だったとは思うが、まあスタイルの範囲か。
5分:
日本側陣地でNZにファールがありプレイが止まる。直後にサントスが警告を受ける。
その前のプレイでの違反を取られたようだ。事情は分からないのでそれ以上のことは書けない。
事情について話したアナウンサー、解説者のやりとりは要領を得ていて良かった。
(詳細忘れた)
8分:
センターサークル付近で大久保がハンドの反則。Rの位置はサークル円周上で、プレーのあった位置から8ydぐらい。
11分:
日本得点。
Rは日本の攻撃がはじまった段階ではセンターサークル付近にいたが、縦にボールが動いたところからよくついていき、中村にボールが渡った時点ではペナルティーアーク円周まで来ていた。
ベリーグッド。
12分:
NZ競技者が胸の高さぐらいのボールに足の裏を見せてツッコミに行き、稲本と交錯。ファウルをとられる
足の裏を見せて飛び込んできており、メチャクチャ危険。警告が相当だったろう。
ジーコは怒った。これもまた当然。
15分:
空中のボールを競り合う際、大久保、ファウルをとられる。
空中で左肘で相手競技者を押している。プッシングであろう。
A2から即座に旗が上がった。見にくい角度だったはずだが、よく適切な判定をした。
19分:
NZ競技者が倒れる。Rは競技者がしばらく動けないのを見て近くに寄り対処。
競技者は2人のチームメディコと共に担架でゴールラインからフィールド外へ出される。
フィールド内へ入れるチーム関係者の数は、少なくともRと4thの間で事前に打ち合わせておくことが多い。
このレベルの試合ではそういうことはないが、そうしておかないとけが人がでた場合、そのチームのたくさん関係者がなだれ込んできて収拾がつかなくなることがある。
23分:
日本、中田がペナルティーエリア付近から突破を図るが、NZ競技者に体で阻まれて突破ならず。
オブストラクションかとも思われたシーンだったが、中田の突破前からRはよくついていっており、倒されたシーンでは中田がRを振り返るまでずっと走って近寄りつづけ、目のあったタイミングで「立ってプレイを続けろ」と手で合図。そのとき、中田との位置は8ydぐらい。
適切な対処だった。あの位置で説得力のあるゼスチャーを示されると、競技者もあきらめざるを得ない。
このシーンでも、中田はちょっと不満げだったが、「まあ仕方ないか」という様子だった。ここでのRは上手であった。
もっとも、オブストラクションをとられても不思議ではないシーンであった。
24分:
NZにオフサイドの違反。
最初にA1に違和感を感じたシーン。
A1は右手で旗を持ちオフサイドの場所を合図。このとき体はフィールドに対して半身(つまり、日本ゴール側を向いていた)であった。
どうしてそっち側で半身かつ右手で旗を持っていたのか疑問に思った。
通常、副審は攻撃側がボールを持っているときは守備側ゴールに体を半身に向けている。
すると当然、旗は基本的にフィールド側の手に持っているわけだから、左手に持っていることになる。
となると、ほとんどの場合、オフサイドの合図をしようとした瞬間、旗は左手に持っていることになるのだ。
旗を揚げるだけの動作だから、わざわざ右手に持ちかえるようなことは自然な流れとしてあり得ない。
それまでA1がどこでどういう動作をしていたのか気になった。
28分:
画面奥日本ゴールライン付近、宮元がキープするボールをNZ競技者が執拗に奪いにいく。ゴールキックとなったが、NZ競技者が宮元の左手を踏んだようだ。
Rはラインを割った時点で、おそらくラインから16ydぐらいの位置。多少遠いと感じた。
ただ、スピードのあるプレイで、多少は仕方ないという範囲かとも思う。
31分:
大久保がNZ競技者と向こう側タッチラインで激しい駆け引き。ユニフォームを引っ張られつつも突破に成功。ゴールライン付近からマイナスの折り返しをし、ゴール前で混戦となる。
NZ競技者の大久保に対する反則を取り、A2は旗を揚げた。それを見て(自分の反則だと思ったかどうかは知らないが)NZ競技者はプレーを止める。他のゴール前にいたNZ競技者の足も止まり、かなり危険な状態になった。NZ競技者はRに抗議するが、もちろん試合は続行。
(第5条)主審
権限と任務
・違反をされたチームがアドバンテージによって利益を受けそうなときは、プレーを続けさせる。しかし、予期したアドバンテージがそのときに実現しなかった場合は、そのもととなった違反を罰する。
このシーンでは、A2は違反の合図を送ったが、Rはプレイを続行させたことになる。
A2が旗を揚げただけでプレイをとめたNZが悪い。当然、Rの笛が鳴るまで集中していなければならない。
32分:
23分の中田と同様のシーン。Rはまったく同じような動きで、まったく同じように対処している。
これもグッド。
33分:
中村、ペナルティーアーク付近で倒される。ゴールまでおよそ25ydぐらいか。
Rはウォークしつつ笛。いい位置であった。
33分:
ゴール前でのフリーキック。攻撃側から見て正面やや左の位置から。
Rは壁を下げさせた後、そのまま自ら壁と同じ高さにポジショニング。A2にゴールライン上(厳密には彼の位置はそれより1yd手前だったが)に位置取らせて試合を再開した。
ゴール前のフリーキックでまま見られるRとAの位置取り例。かなりゴールの可能性が高い場合、副審にゴールライン上に位置取らせ、自分はオフサイドの判定の役を一時的に負う。
これの最たるものがPKのときの位置取りである。このとき、副審はタッチラインよりさらにゴールに近い位置まで来ることが一般的である。
34分:
FK直後に笛が吹かれ、プレイが止まる。NZボールでの試合再開。
アナウンサーからオフサイドの違反があったという指摘だったが、再開時に主審が手を挙げていなかった(つまり、間接フリーキックではなく直接フリーキックでの再開だった)ことから判断するにゴール前で日本側競技者に反則があったのだろう。
36分:
稲本警告される。
後ろからのタックルをとられたか。
金田氏からは「ボールにいってるからファウルもとられたくないし、警告はひどい」とのコメント。
実際には、稲本の右足はボールにいってるが、左足は相手競技者のひざ下を後ろから押す形になっている。ファウルをとられるのは止むを得ないだろう。
ただし、警告に値するかどうかはなんとも言えない。内容的には先に指摘した12分のNZ競技者の稲本に対するファウルのほうがよほど悪質かつ危険。
そういう意味では、判定の一貫性に疑問がなくもない。
38分:
NZにオフサイドの違反。ボールを日本側競技者がクリアしてからの笛。
テレビでも指摘があったが、多少遅い印象だった。状況的に言って、オフサイドがあればすぐに旗が揚がり、旗が揚がればすぐにRが笛を吹くことになる場面だった。
A1になんらかの事情があって旗を揚げるのが遅れたのだろうと思っていたのだが、先の24分のシーンとあわせて、ちょっと「???」と思った。
39分:
ここでもA1はオフサイドの合図を右手でしている。
このあたりで、A1に対し、「やっぱり何かおかしい」と思うようになった。
40分:
左サイドでボールを受けた大久保が、NZ競技者をかわし即シュート。ボールはニアに逸れる。
Rは大久保がボールを受けた時点で10ydぐらい後ろの位置。そこからウォークでプレイに近づき、シュートの時点ではアークから5ydの位置にいた。
適切な位置取りだった。
42分:
日本競技者が左からセンタリング。高原がヘッドで合わすも、ヒットせず。ファーサイドにいた大久保もボールに触れず。ゴールキックとなる。
このシーン、A2がオフサイドの旗を揚げていたが、明らかに不可解。ラインキープが甘い上に、ちゃんと見れていない。A2ヘタクソ。
45分:
日本、左側タッチからスローインの再開。なかなかボールを投げなかった競技者がかなり前に出てからボールを投げたが、なぜかもう一度日本側のボールで再開になった。
通常、投げる位置が違うと相手側のスローインで再開となる。どうしてまた日本側のボールで再開になったのか疑問だった。
ひとつ考えられるのは、競技者がボールを投げる前にRが笛を吹いていたのが聞えたので、投げる前の時点で正しい位置から再開するよう促す行動中には再開を許さなかったというもの。
ただ、それもかなり不自然。Rは何らかの対処の誤りを犯したのではないかという印象を持った。
(すべての成り行きが分かる映像が流れたわけではないので、それ以上のコメントはさし控える)
後半キックオフ:
作法は前半開始とほぼ同じだった。
0分:
NZが直接得点し得るフリーキックのチャンスを掴む。
このシーンでも、A2をほぼゴールラインの位置に立たせ、Rは壁を下げさせたついでにオフサイドラインを意識したポジションについてから試合を再開させている。
2分:
A1がオフサイドの違反を合図した。中田がボールを受けたシーンだったかな?
旗を揚げたとき、A1は明らかにラインよりゴール側におり、パスが出た瞬間適当に戻りインチキ臭く旗を揚げた。
疑問だった。A1ラインキープが甘い。
5分:
宮元がNZ競技者にスライディングの際に反則。
Rは10ydぐらいの位置にいたが、笛を吹いたあと速やかに近寄り、違反の位置へ。適切な対応だった。
6分:
NZフリーキック。
Rはここでも自ら壁のラインに入っているが、このシーンでは壁に近すぎて飲まれてしまった。
そのために競技者が触ったボールが自分の側を通り過ぎ、全体を把握しにくくなる状況に陥ると共に、他の競技者のプレイの邪魔になった。これは失敗。
ここでは、Rはもっと手前タッチラインによった場所(さいていでもあと6yd、10ydぐらい離れていても不思議はない)に位置取りするべきだったろう。
12分:
日本が持ったボールはいい感じで左で張っていた高原に出るが、そこで何故かA1オフサイドの合図。
誰もが疑問に思うシーンだったが、再生された画像では案の定A1はラインよりだいぶゴール側にいた。競技場からは大ブーイング。
金田氏「会場を見方につけましたね。」
この金田氏の発言は残念ながら見当外れ。これから面白いシーンになるはずだったところをヘタクソな副審の誤った判定によって中断されてしまったことにブーイングしているだけであって、スタジアムで観戦している人間にとっては不当な判定を受けたのが日本かどうかはどうでもよい。
(例えば、日本で「セネガル−ウルグアイ」等の試合があり、同様の事件が起こった場合、ブーイング即「ウルグアイ贔屓」になるかどうか考えて欲しい)
15分:
日本の攻撃。中央でキープされたボールは右コーナー付近に出され、山田が受ける。かなりがんばりなんとか折り返そうとしたが、ゴールラインを割っており、ゴールキックで再開。
このシーン、A1最悪。ボールに遅れてつねにボールよりセンターライン側にいる上に、折り返した時点では足を止め、ゴールラインより5yd以上手前の位置にいた。
ああいうゴールラインを割ったかどうか微妙なところで正確な判定をするために副審がいるのだ。きちんとゴールライン上までボールについていき、そこで判定しろ。こんなヘタクソに国際Aマッチで旗振らせるな。
A1、A2ともに以下こういうシーンが続発する。
19分:
日本得点。
ボールを持って突破に行く中田に、Rは後ろから適切な距離を開けついていく。シュートはエリアちょい外ゴール左正面から。シュートの時点では、Rはボールを蹴る中田の体でボールが見えなくなってしまわないよう、やや中央よりの後ろ数ydの位置でプレイを見ている。
すべて適切だった。
22分:
日本競技者が中央でボールをキープ。縦に出たボールを高原が受け、そのままシュート。GKに阻まれ得点ならず。
このシーンも、高原が受けるボールよりもA1の位置は数ydセンターサークル寄り。シュートに対してもボールについていく姿勢を見せず、コーナーキックの合図をしたときはゴールラインより10yd以上手前とい有り様。ひどすぎる。
24分:
NZゴール前に右から折り返されたボールはNZ競技者がクリア。そのボールを受けたNZ競技者を日本競技者が後ろからスライディングタックル。NZ競技者はかわしてパス。
かわしてもらえてラッキーだった。足の裏を見せて後ろから飛び込んでいっており、かなり危険なタックルだった。ひっかけてたら警告あるいは退場(後の後半26分のシーンで警告どまりだったことから鑑みるに、この試合の基準では警告どまりだろうが)になったことだろう。
このシーンでは、A2は違反の合図を送ったが、Rはプレイを続行させた。前半31分参照。
A2が旗を揚げただけでプレイをとめるNZに集中力が欠けているのが悪い。
ちなみに、Rは、かわされていても試合をとめて違反を罰することができる。
例えば、第12条「反則と不正行為」の、「直接フリーキック」。
(第12条)反則と不正行為
直接フリーキック
競技者が次の6項目の違反を不用意に、無謀に、あるいは過剰な力で犯したと主審が判断した場合、直接フリーキックを相手チームに与える:
・相手を蹴る、または蹴ろうとする
・相手をつまずかせる、またはつまずかせようとする
・相手に飛びかかる
・相手をチャージする
・相手を打つ、または打とうとする
・相手を押す
「ようとする」という表現を含んでいることに注目して欲しい。実際に達成されたかどうかは必ずしも要件ではない。
もうひとつついでに言っておくと、「不用意に、無謀に、あるいは過剰な力で」と記載されていることは非常に重要である。
「ボールにいってるから反則ではない」という誤解がよく普及しているが、ボールにいっていても、例えばメチャクチャ激しく相手競技者を押してしまったら(つまり、過剰な力だったなら)反則をとられることがあるのだ。
25分:
日本の攻撃。ボールは右コーナー付近へ。詳しい事情は忘れたが、とにかくCKで再開となった。
このときも、A1はボールについていってない。コーナーキックでの再開を示す合図をしたときの位置はコーナーアークから7〜8ydの位置。アークを差しながらウォークしていく有り様。
何度も言うが、「ボールといっしょにゴールラインの延長線上まで走り、ラインを超えたことをライン上で確認し、合図をする」というのが基本の基本。26分:
NZ競技者、日本競技者に後ろからタックル。警告をもらう。
当然。
31分:
NZ競技者がうずくまり、メディコがピッチへ。このときも2名。
基本の確認になるが、ピッチへはRの許可がないと入れない。
31分:
担架で運び出された競技者が4thと手前側タッチに沿って歩くのが見える。
画像はでなかったが、おそらくこの直後に主審から許可が出て、この競技者はピッチに戻ったのであろう。
確認になるが、主審の許可がないと、競技者はピッチから出ることも再び入ることも許されない。警告を受ける。
(第12条)反則と不正行為
警告となる違反
競技者が次の7項目の違反を犯した場合、警告を与えイエローカードを示す:
6.主審の承認を得ずにフィールドに入る、または復帰する
7.主審の承認を得ずにフィールドから離れる
32分:
手前側タッチライン付近で宮元だったかな?が相手競技者とボールを奪いあう。
日本側競技者がスライディングでボールに触ったところでタッチを割ったが、なぜかフリーキックで再開になった。
主審の位置取りが悪く、反則に見えたのだろう。
というか、どう見えたのだろうか?結構気になる。僕だったら、はっきり分からなかったら反則は取れない。
34分:
このシーンでは、A2の位置取りの甘さがはっきり分かる。
コーナーアークから5yd程度離れた位置でA2がゴールラインを割った合図をしている。
ちなみに、コーナーアークのサイズは、1m(or 1yd)。
38分:
センターサークル付近で空中のボールを競り合った高原が反則をとられる。
ホールディングをとられたようだ。空中で右腕で相手競技者の胸側を押さえている画像が流れた。
39分:
大久保、オフサイドの違反をとられる。
先に後半12分の金田氏の発言について指摘した通り、このシーンでは同じように日本側競技者にオフサイドの違反があったのにブーイングは起きていない。
ここでのオフサイドの違反の判定は適切だったからだ。
40分:
日本ゴール前でNZ競技者が必死の攻撃。偶然NZ競技者の足に当たったボールは高く上がり、時間をかけて楢崎の頭を越えてゴールラインを割った。
このシーンでも、A2の位置取りは最悪におかしい。7ydぐらいラインから手前だったのではないか?
ボールにあわせてゴールライン方向に進んでいき、ゴールラインを割ったところでは適切にゴールライン上におり、割った瞬間に旗でゴールキックで再開の合図をしなくてはならない。
あまりの基本のなってなさに、あきれた。
アナウンサー・解説
試合前:
あわただしくレギュレーション他についてアナウンサーがコメント。
短い時間に要領よくまとめて好印象だったが、審判団についてのコメントがなかった。
前半4分:
金田氏コメント「Rの判断のクセをこの時間帯に掴むことが大切」
微妙なコメント。Rによってクセというのは、実際にある。
せっかく話題に出たのだから、放送では、審判団の紹介をするのは遅くともこのタイミングだろう。
前半9分:
NZコーナーキックは日本にクリアされるが、そのボールをNZが拾い、再び攻撃。これは日本DF坪井がボールを奪い、冷静に対処。
金田氏「非常に落ち着いていますね。」
グッド。
前半18分:
アナウンサーの一連の発言。
「大柄ですが、つなぐNZ。」適切。
「暑く感じます。」つづけて気温は何度、湿度は何度とか言ってくれるとなおよかった。
そういう情報も試合前のあわただしいコメントに含まれていたのかもしれないが、印象に残っていない。
前半26分:
水沼氏、金田氏の「ピッチ状態が悪い」という発言を受け、まずそれに同意した上で、「滑りやすい、一部めくれている」という競技者の試合前のコメントを紹介。自身の「粘土質だ」という感想を述べた。
ピッチの状態についての興味深い適切な発言だった。
直後のアナウンサーからの「前日に雹が降った」という指摘も、視聴者に分かりやすく大変よかった。
前半28分:
金田氏「NZは中盤の選手が前にでて来て自由になることがあり、日本中盤の選手からの受け渡しがしっかりしていないと不安」という指摘。
直後のGKのシーンまで1分半近くかけてのコメント。
興味深かった。金田氏の解説は、こういう長い説明をしても冗長なものにならない。Sジオ越後と好対照(笑)
前半31分:
アナウンサー、副審を線審と呼ぶ。
3試合に2試合ぐらいの割合でこういうことを言うアナウンサー解説者がいるが、線審、ラインズマンというのはいない。
ただし、かなりあわただしいシーン(大久保が折り返してゴール前で混戦)での発言だったのでたまたま間違えただけなのかもしれない。今回は厳しく咎めだてするつもりはない。
後半2分:
アナウンサー「グランド全体がスタジアムの影に覆われました」
いいタイミングで適切な指摘。
映像では空中に飛んだボールがスタジアムの色に吸収されて見にくかった。
それもさらに時間と共に解消されたが。その他:
前半4分:
NZ監督が映し出された。その右耳にはテープで留められた音声受信機。
何のために必要なのか分からない。余計な情報が入ってくると、かえって試合に集中できないのでは?
前半19分:
負傷したNZ競技者の様子を見にいったRの足が見えた。そのソックスのブランドはアディダス。
ウェアはほぼ当然のようにR、A1、A2同じものだが、ソックスまで同じであるかどうかは微妙なところ。
3級、2級ぐらいの試合だと審判のウェアが黒意外であること自体がまずあり得ない。ウェアは各自の自前を持参するので、色は統一されているが形はまちまちだったりするのが普通。
ただ、やはり「流行り」というものはその中にもあり、同じようなキャリアを経た審判は同じ形のを着ていたりということは得てしてある(笑)
前半21分:
アナウンサー「今日がジーコジャパンのスタートです」という主旨の発言。
いったいいつが本当のジーコジャパンのスタートなんだ?と思った(笑)
後半7分:
NZフリーキック。左から蹴られたボールは奥まで行き、競り合ったボールはNZ競技者のヘディングシュートとなり、ゴール左側へ。楢崎セーブ。楢崎怒る。
ボールが蹴られた瞬間「クリア!」と叫ぶ楢崎の声が聞えた。「なんで打たれるんだ!」と怒ったのだろう。しっかり競り合っていたなら、あれほどいいシュートを打たれるはずもなかった。怒るのも当然(笑)。
後半33分:
アナウンサー「アジアチャンピオンの日本がオセアニアちゃんぽんを相手にリードしています」
「ちゃんぽん」でなくて、「チャンピオン」。
国見高校なら、さしずめ「長崎ちゃんぽん」。
テレビでは、スタメン、控え紹介のテロップの色が濃すぎて競技が見にくかった。
また、審判の紹介も数秒で名前を一度だけいちおう言っておしまいというのもどうかと思った。
FIFA Presentsの画像のようだったが(放送開始直後にコピーライトが表示された)、影になっている部分、日が当たっている部分のコントラストがかなり見にくかった。
高原のコンディションが非常によくない。前半43分も彼とは思えないコケかたをしてボールを追えなくなっていたし、41分ごろもいかにも体調の悪そうな雰囲気でセンターサークル付近でのチェックをおろそかにするシーンがあった。スシボンバーはチェックでもよく動く競技者ではなかったのか?
試合中もさんざんゴールをはずしていたし、試合終了間際にはヤバいミスパスもずいぶんしていた。
水沼氏のコメントを待つまでもなく、かなり気になる。大会終了まで持たないのではないか?
NZはチェックも緩く楔になるプレイがかなりやりやすそうだったが。
フランスはもちろん、コロンビアも楽はさせてくれないだろう。
それから、相変わらずFWに得点の無いのが気になる。大久保みたいなタイプのFWは、コロンビアに実は多い。フランス戦、コロンビア戦でも同様の活躍ができるかどうかはかなり見ものだろう。
試合後に流れたソングはいただけないなぁ。「アレアレ、ジャポーン」とかそんな感じのヤツ。
ポルトガル語なのは、やっぱりジーコを意識してのものなのだろうか?
あと、ジーコの通訳の人は、試合中、ジーコが動くと、それに衛星中継ぐらいの遅れ(=約0.3秒)でついていくな。
グラディウスのオプションみたいで、けっこう笑えた。
03/06/20
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