いつものアクアリウム

いつものアクアリウム


デニースもあの汗かきそうな雰囲気が好きだし。

照れ臭そうで、シャイっぽいけど、それは女々しいかなと
勢い良く動き回ろうと思ってる雰囲気がありますね。


さいきんそうなのだが、オープニングでデニースが特に元気がいい。
今日も照れくさそうなガッツポーズだったのだが、その中でも特別今日はうれしそうなガッツポーズだった。
「80年代にアニメや大衆娯楽ドタバタ劇のオチ前の展開で聞かれたような音楽」に乗ってきてシオダ君に単語練習をさせているシーンでも、彼はなんだか妙にいつも以上にウキウキしていた。
何か、いいことがあったのだろうか?

オクサーナとシオダ君というのは、家庭教師とあまり集中力のない教え子の関係に似ているな、と今日思った。

発音の練習のときは、彼女はこっちを向いて丁寧にくりかえして発音したあと、
「ウン、ウン」
と、こっちを向いて視聴者のリズム取りを促す。
シオダ君はニヤニヤしながら彼女の言葉をくりかえして、
「できたー。エヘヘ♪」
という笑顔をする。

ライティングの練習では、間違えやすいポイントでシオダ君にさりげなく助け船を出したりしておいて、
「できたー!エヘヘ♪」
なんてシオダ君が言うと、オクサーナは、
「上手になったわね。」
なんて誉めている。

「デニースのおまかせスキット」に彼を送り出すときの彼女の表情に至ってはまるで、ちょっと難しい練習問題をやらせる時の家庭教師の先生のようだ。
「だいじょうぶかな?ちゃんと覚えたかな?さっきやったとおりにできるかな?」
と思いつつも、もどかしいのをガマンして助け船は出さないと決めているかのような表情だ。
彼女みたいな家庭教師の先生が来たら、僕だって先生に喜んでもらおうと思って、ロシア語でもなんでも一生懸命勉強するのになぁ。

ちなみに彼は、先週は黒田先生に、
「少しずつできるようになって欲しいな。」
なんてことを言われていた。


今月はまた、「ソローキンのロシア文学案内」が復活していた。
さよなら。向こう見ずな君。さよなら。ウラジミール某。

今日はトルストイの「アンナ・カレーニナ」だった。

「家庭の女性の悲劇から、ロシアの典型的な形象を描く。」
とか、またややこしい云々が字幕で出てきた。ひと月ぶりのソローキン氏の登場だ。
彼は教授とかではなくて、ロシアの人気前衛作家、ということだった。

「トルストイは長編小説で大きなテーマを扱います。」
「戦争と平和」ではロシアを、「アンナ・カレーニナ」では女性の運命を扱っているところがその大きさだ、ということだった。
「アンナ・カレーニナ」は、愛人を作るがその愛人は彼女を理解せず、彼女は悲嘆して鉄道自殺してしまう、というストーリーらしい。

「この作品は同時に2つの対立も描いています。不道徳な都会の上流社会と喜びに溢れた田舎の生活です。」
6:30から6:40までの10分間だけだけど、NHK総合で「食べ物新世紀」を見ていた。
青首大根のような全国市場を狙った青果が流通する一方で、地方特産のおいしい品種の野菜も見なおされてきている、という話の流れだった。

「彼女は魅力的な女性であり、息子を熱愛しています。ロシア人女性の愛情豊かな心をよく描いています。」
よく分からないが、夫はいいのか?夫は仕事ばかりで彼女を相手にしてくれなかったという設定らしいが。
熱愛する息子を残して自殺してしまうとは。
悲劇だなぁ。

「この作品を読むと、愛情豊かな広い心を持ったロシア人女性が理解できます。」
この作品を読むと、ロシア人女性オクサーナのことも分かるようになるのだろうか?

他にも彼は、
「人生の中で愛を見つけられず自殺してしまう彼女の話は、トルストイの作品の中で最もヨーロッパ風です。」
「最も悲劇的な長編で、読むと満足感があります。」
そんなようなことも言っていた。相変わらず、彼の言うことはよくわからんす。


その他、「ききかじりのおろしあ」のコーナーで今日は赤の広場の話がちらっと出て来たのだが。

「シオダ君、『赤の広場』って、知ってる?」
と教授が問いかけたとき

「たぶん聞いたことあります。」
みたいな回答をしたシオダ君を、

「ふーん。」
みたいな表情で、口をへの字にして上から下まで眺めた彼の目線と一瞬の間が、僕にはけっこうおもしろかった。

01/07/01


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