いとしのキューバ
やっぱ、キューバだよ。
Mayaがついにキューバに降り立った。
前回まで(もっとも、前回はアルベルトの歌だったが)の3ヶ月の間のダラダラした展開がウソのようだった。
キューバだ。
話としてはMayaが空港に降りたって、タクシーを捕まえて市内のホテルまで行くというだけなのだが。
やっぱ、現地ロケは出てくる情報量がぜんぜん違うぞ。
まず、空港。Aeropuerto Jose Martin というらしいが、キューバの国際空港がどの程度のものなのか、わずかに映像からも建物正面等が映り、いろいろ分かる。
タクシーが妙にピカピカだったのは、撮影用だったからなのか?
運ちゃんも、薄い水色の品のいいシャツを着ていたな。
サンチャゴを普通に流しているタクシーは、あんなの着ていないぞ。ブエノスアイレスだって、そうだ。
空港に乗り入れているタクシーだからだ、という気もしなかった。マイアミでだって、あんな品のいいタクシーは見なかった。
ちょっと違和感があった。
空港から市街への道すがら。Mayaがタクシーの窓越しにマンションなんかを見ている。
マンションの年期の入りかた、干してある洗濯物。
「ああ、なんてかわいい子ども!」
なんてMayaが叫んで、映し出される遊んでいる数人の子どもとその服装。コンクリ製と思われるボロい家。
その他にも、何か変わった形の住居が見えたような。
そしてMayaが泊まる豪華ホテル。その名も、"Hotel Buena Vista"だ。
車が曲がるシーンで見えている他の車。入り口にいるボーイの服装、態度、ヒゲ。
同じ時間テレビをつけっぱなしにしているだけでも、入ってくる情報量が全然違う。
日本のどこかでイモ洗いのようにサルサを踊ってばかりいるときとは、大違いだ。
これだけの情報があれば、逃げられたスペイン人のダンナも鈍いラテンの友人も嫌味な日本人の女の子も必要ない。よけいな調味料なしで十分楽しめるスキットだ。
これまで3ヶ月のあの暗い愛憎物語は何だったんだ、と叫びたくなるような説得力だった。
おまけに、スキット全体を通してサルサっぽい音楽が流れている。もう気分はすっかりキューバだ。
スキットの会話からいまさら特に何も学ぶこともない僕でも楽しめる。
反対にまるでその言語に興味がない人でも、これなら楽しめるだろう。
スキットはこうでなくてはいけない。
「ジン!キューバだよ!」
抜けるようなキューバの青空に、シーラちゃんもジンも満足そうだった。
そりゃ、そうだろう。何ヶ月もMayaの暗い表情に突きあわされていて、今日になって突然あの青空だ。
そりゃ、うれしいって。イエス様復活!って感じだよな。
ちなみに、何故か今日からスキットのオープニングソングも変わっていた。
そのシーラちゃんが、今日は別のコーナーでキューバのあちこちの名所を紹介していた。
おもしろく楽しめたのだが、僕はむしろ、
「この内容をMayaが日本でもたもたしている間にやって欲しかった。」
と思った。
はっきり言って、これまでの「いとしのキューバ」では、番組前半部へのモチベーションとしては僕には不足であった。
「アミーゴス・DE・ペルー」でスペイン語の向こうの文化が見えて来ると思っていたから番組はそれでも楽しかったのだが。
Maleconという海岸の防波堤のような場所が紹介された。キューバを離れているキューバ人には思い出の地なんだ、というようなことをシーラちゃんが言っていた。
彼女はキューバ人ハーフで、キューバは私の第2の故郷です、なんて言っている。
なんで彼女が初心者なのか、ますます分からない。
まあいいんだけどさ。
彼女は、今日はスキットの後の会話練習で、
「行きたいコンサートのチケットがない!」
なんてがっかりしている役だったのだが、そこにジンが登場して、スペイン語で
「No te preocupes.(心配しないで)」
と言われたとき、間髪を入れずに、
「えー?どうしてなの?」
と、日本語でジンに聞き返していた。
その前に学習した今日の新スタンダード40は、
"Tengo dos hijos.(私には2人の息子がいます)"
で、これでもシーラちゃんは
「ジンー。知らない言葉ばっかりだよー。」
なんて不満そうに言っていたのだ。
なんで"Tengo dos hijos."を知らない人が、"No te preocupes."に条件反射で返事ができるのか、僕にはとても疑問であった。
シーラちゃんは不思議な女の子だなぁ。
あと、今日の「おしゃべり・DE・アミーゴス」がホルヘのアップからはじまったことも、今日の番組のひとつの特色であった。
ホルヘのアップからスタート、というのはなかなかできることではない。
昨日、スペイン語サークルの友達がお見舞いに来てくれたのだ。彼女はホルヘのファンらしい。
リカルドとコンビくんでて、いつもかわいそうな役回りな人。がんばれーって思う。
前にここで書いた、リカルドさんに会ったという彼女である。
それが昨日聞いたところによると、彼女はこのあいだ、横浜市内某繁華街のファミリーレストランでまたリカルドさんと遭遇したらしい。
短期間に2度もリカルドさんと遭遇するとは。
(いいなあ)
と、僕は思った。
僕も早く、シーラちゃんとある日ばったり偶然に遭遇したいものだ。
01/07/04
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