あっちの立場

あっちの立場


1.結構頑張ってる女性アシスタントとにこにこしてる先生のコントラストが際立っていた。
2.僕がこれまで知っていた英会話番組はスキットを話すのがネイティブで流れるような英語を話していたのに、これの場合、日本人がたどたどしい英語で交渉していたのには妙に親近感を覚えた。

こないだ初めて英語ビジネスワールドを見たという友達から、そういう内容のメールをもらった。


OKフーズと見本市側の交渉はどうやらいちおう決着の方向に向いつつあるようだが、それは主にShimadaさんの活躍によってのことだった。
Fujiwaraさんはすぐにアツくなって感情的な言いあいを起こそうとしてしまい、相手の感情を害した、と敏感に察知したShimadaさんがそこで新しい手をだして新展開に持って行く。
とりあえずこれまでの3週間、3人の見本市側の人間を渡り歩いてくりかえされてきた交渉ははっきり言ってShimadaさんの交渉手腕によってなんとかなってきたようなものだ。
今は、現場の責任者であるSchneiderさんをひっぱりだして、場所を譲るかわりに金額で譲れ、とか、そういう交渉で主導権を握りつつある。

・水掛け論は避ける
・相手の立場に共感する
・複数の選択肢を相手に与える

というのが、ビジネス交渉の視点からの今日の番組のポイントだった。


今日の番組を見ている途中から気になっていたことは、
「もしも、OKフーズから来たのがFujiwaraさんだけだったら、見本市側はどうしただろう?」
ということだった。

今日の話によれば、会場プランの変更は見本市側からは事前に連絡をしている。
事情は分からないが、その情報を受け取れなかったのはOK食品側のほうだ。
「変更の連絡をする場合はいついつまでにするのでよろしく。」
仮に、あらかじめcontractにそういう記載があったりしたら。
で、連絡がその範囲内であった場合、そうでなかった場合。

この見本市の準備のために時間とお金をかけてきたOK食品の担当者が、
「自分が聞いていた話と違う。契約違反だ。」
と騒ぎだしたら。
Schneiderさんはどうするだろう?相手はすぐに感情的になる人だが、海外から来た顧客だ。
「話と違う。引き上げる。金は返せ。それどころか、賠償までしてもらう覚悟だ。」
なんて言いだしたら、コトだ。


・水掛け論は避ける
・相手の立場に共感する
・複数の選択肢を相手に与える

これで行くしかないのだろうな、と僕は思った。
他のクライアントが事前連絡に成功してすべて納得済みであったとしても、彼のところには連絡が行っていない。
(ということは、連絡を受けました、という返事もSchneiderさんには当然来ていなかったのだろう)
連絡した、しない、という水掛け論は得策ではない。

「事前に知っていればなんとかしたのに。」
というFujiwaraさんのセリフもあった。
連絡が取れなかった結果彼が困ってしまった、という事情にまず共感する。

その上で、自分の持っている情報を元に、譲歩の提案をいくつか用意する。
彼によればスペースサイズだけは譲れない、ということであったから、
・キャンセルがあったBセクションの、なるべくAセクションよりの場所を用意する
・もっと他のセクションを用意する代りに、適正な額をrefundする。

Schneiderさんとしては、もちろん自分の側の正当性を十分に根拠を持ち出して主張してからであるが、先にこちらからこういう形で譲歩の姿勢を見せればよかったのではないか、と思った。
今回の交渉は結局Shimadaさん主導になってしまったが、先にそういう姿勢で交渉を進めていけば、
「お金はいっぱい返せ。」
なんて言われる展開も避けられて有利だったかもしれない。


トレーシー・ロバーツ婦人のコーナーは前回の続き、ストレス解消ビジネスの話だった。
特別思うこともなかったのだが。

「パフォーマンス研究所」というところに取材に行たら、そこの人がスーツ姿で

「長時間勤務、仕事上の競争といったストレスが基で、遅刻、欠勤、転職なんてことになります。」
と言ったのが、まあおもしろかった、と言えばおもしろかった。

「長時間勤務のせいで遅刻、欠勤だ。」
とか言われても困る。

01/06/20


管理人にメールする
「テレビの感想」トップへ
こねこねのさいとトップへ