『TOEIC Test 文法別問題集200点upを狙う780問』
石井辰哉、講談社・2200円
・高校文法が体系的に理解できている人…★★★★★
・文法パートを単元別に演習したい人…★★★★☆
・高校生用の文法が一通り頭に入っていない人…★☆☆☆☆
・覚えやすい図や表が欲しい人…★☆☆☆☆
・「Coffee break」的な記述がないと耐えられない人…☆(ゼロ)
・TOEIC試験が間近に控えている人…☆(ゼロ)
高校の文法の参考書の知識が頭に入っている人にはオススメです。
第1章と第2章で文の構造や時制について、正確に読めるようになり、第3章からの問題がかなり楽に解くことができ、とても役に立ちました。
このテキストは、「どうして答えなのか」「どう変えれば正解の選択肢となり得たのか」についてしっかり書かれています。
僕のTOEICスコアは745点と、高くはないのですが、大学受験の英語を教えた経験もあるので、この問題集と「格闘」することは、推理小説を読むような楽しさがありました。問題を解いていくうちに、自分の推理と、著者石井さんが「解説」で書いてあることが、予想できるようになってきます。そう言う場合には、長い文字ばかりの「解説」も、一問5秒くらいで目を通せばいいので、「知らなかったこと」や、「知っていたはずなのに間違えたこと」だけに集中して読めばいいようになります。
また、Z会の「解体英語構文」の学習が終った高校生にこの問題集を解かせたところ、問題集についている「ヒント」を読みながらであれば、7割くらいの正答率で、解説もよく理解できているようです。
僕も、その生徒も、本をよく読む方なので、解説に文字がぎっしり書いてあっても抵抗がないのかもしれません。この本の「解説」はたっぷりありますが、文字ばかりで図や表などがほとんどないので、「一覧性」はないと思います。
ただし、文法の基礎がないと、かえって混乱してしまうと思います。
もし、「解説」をざっと読んでみて、考え込んでしまったり、他の参考書を引っ張り出してくるのであれば、このテキストは読みこなすのがつらい問題集となってしまうでしょう。別の文法の参考書を調べて、忍耐力でこの参考書の内容をモノにする人もいるかもしれませんが、他の問題集で基礎力をつけた方が早いような気がします。
また、説明に遊び的な部分はないし、著者の海外留学体験などの「CoffeeBreak」的な記述もありません。TOEICの文法パートの点数がとれるための技術習得のためだけが目的の本です。
書店でこの本を手にとってみて、数問解き、「解説」をざっと目を通して、理解できれば購入をオススメします。この参考書は、基本的に、辞書も参考書も使わずに学習する本です。文法事項を覚えるための本ではなく、知っている文法事項を、TOEICでも使える知識にするための本としてとらえるといいと思います。
それから、たしかに問題は解けるようにはなりますが、TOEICでは、大量の問題を速く解くことが要求されます。問題を解くための「推論」の方法はこの本で学習できますが、スピードアップのためには、別の問題集で速く解く練習も欠かせないと思います。
TOEIC試験までに、勉強をする時間があまりとれない人は、手を出さない方がいい問題集だと思います。
・音華(ラジオ留守録ソフト・シェアウェア1500円)
★★★★☆
http://homepage2.nifty.com/freemind/onka/
「ビジネス英語」などをパソコンで留守録するのに使っています。
このソフトはWAVEファイルで録音しますが、別のフリーソフトを組み込むと自動的にMP3に変換してくれます。他のソフトでは、WAVEからMP3への変換ソフト(午後のこ〜だなど)のDLLを組み込む時に、ちょっとしたプログラムの知識が必要なものが多いのですが、このソフトは、フリーの別ソフト「SCMPX」をダウンロードして、簡単な操作で組み込むことができました。
僕は、留守録用には、Win98のパソコンを使っています。ネコがラジオを落としてしまった時意外は、留守録に失敗したことはありません。
3日ごとくらいに、まとめて、ファイルをパソコンからCDーRに移しています。カセットテープだと、どのテープにどの番組を入れたかわからなくなりがちですが、このソフトだと、留守録した日時がフォルダ名、ファイル名となるので、管理が楽です。
Windows Meだと、システムが不安定な分ひょっとすると録音失敗することがあるかもと思っていました。試しに、「スタンバイ」にならないようにして、ノートパソコンのふたを閉じて、一ヶ月使ってみましたが、失敗は一度もありませんでした。
僕は、「リスニング入門とレッツスピーク」、それから「ビジネス英語と英語ニュース」を1本のファイルとして録音した後、MP3分割ソフト「Audio Editor」で分割しています。
・SCMPX(フリーソフト) ★★★★☆
http://www.din.or.jp/~ch3/
「音華」で留守録したソフトにこのソフトを組み込むと、録音終了後、自動的にWAVE→MP3への変換をした後、WAVEファイルを自動的に削除させることができます。長時間の録音が続いても、ハードディスクの空き容量を気にしなくてよくなるので、重宝なソフトです。
「エンコード」のスピードは少し遅いけれど、単体でも素晴らしいソフトです。
このソフトには、「WAVE→MP3」、「MP3→WAVE」への変換の他に、「サンプリングレート変換」と言う機能がありま
す。DVD再生ソフトに「Varo DVD」と言うソフトがあります。そのソフトにはDVDの音声のみを切り離して、WAVEファイルとして取り込む機能がついています。ところが、そのファイルをMP3に変換したところ、パソコンでは再生されるものの、MP3プレイヤーでは再生できませんでした。理由を調べてみたら、そのDVDの音声ファイルのサンプリングレートが「CDの音質」より高い、「DATの音質」であることが判明したのです。そこで、「SCMPX」のサンプリングレート
変換機能を使って、「CDの音質」に音質を下げたWAVEファイルをつくり、それをMP3ファイルに変換すると、無事、MP3プレイヤーでも再生することができました。サントラの多い映画やセリフの多いDVDならけっこう楽しめますよ。
・Audio Editor(MP3分割フリーソフト)
★★★★★☆
http://ted3.tripod.co.jp/
聞きながら、MP3ファイルを分割できるソフトです。
連続する番組をパソコンで留守録した時に、このソフトを分割したり、「ビジネス英語」のビニエットなど、必要な部分だけ切り取ったMP3ファイルを作るときに使っています。
ファイルの読み込みも、分割もとても速いし、フリーソフトなのでオススメです。編集しながらファイル名もつけられるので、CD-Rに記録して、CD-R対応のMP3プレイヤーで聞くと便利です。スカパーなどのラジオ音楽番組を「音華」で長時間録音した後、このソフトで曲ごとに分割して聴いている人もいるみたいですね。
・「Rio-volt」 ★★★★☆
http://www.sonicblue.co.jp/
MP3プレイヤー。「ラジオの音質・ステレオ」で20分のを安価で大容量なCD−Rで記録できるのは魅力です。「やさビジ」を「ラジオの音質・ステレオ」で650MBのCD-Rに記録すると、約54日分が1枚のCD-Rに入ります。
MDラジカセ+MDウォークマンを買うだけの予算がない人にもオススメ。MDに比べて携帯性に劣るので、1点減点です。僕は、肩にかけるポーチを使っています。
「A→B再生」や「リピート再生」機能があるので、語学学習にも向いていると思います。ただし、僕が持っている「SP100」では、「A→B再生」ボタンは、リモコンにはなく、本体にだけしかないのがちょっと不便です。語学学習の時に本体についている「A→B」ボタンを酷使することになるので、故障しないかちょっと心配です。
新製品SP250では改良されているのかはよくわかりませんので、お店の人にご確認を。Rio-Voltのいい点は、CD-RWも使えることです。
液晶表示が「漢字表記」のSP250が、現在実売2万円位で、最も安い製品が1万円弱で売っています。もっと予算があるなら、携帯性に優れ、MDなのに、パソコンとの連携もいいNetMDの方をおすすめします。
・「Exam Master」★★★★☆ (残念ながら販売終了)(本体のみ2500円)
・「Exam Master Pro」★★★☆☆ (6800円)
・「Pocket tutor」(持ってないので評価不能)(5000円)
アクアマイクロ社のサイト
http://www.aquamicro.com/
「Exam Master」は、石井辰哉氏が開発した、単語学習ソフトです。石井氏が、ソフトの開発、販売をAquamicro社に委託されました。
「Exam Master Pro」では、単語ファイルに音声がつき、PDA用ソフト「Pocket tutor」とデータの同期がとれるため、外出中でも単語の勉強ができるようになりました。何故、評価を「3点」に下げたかと言うと、「Exam Master」の時は、本体のみで2500円で購入できたのに、「Exam Master pro」では、基本単語(1360語)の単語ファイルと、文法問題(245問)がついて6800円になっています。基本単語集は、英検2級程度の単語です。「TOEIC900点実践英単語」のファイルも近日販売が開始される予定です。
英検1級取得を目指している方にとっては、単語を自分で入力して、覚えていくのにとてもいいソフトです。ですから、ソフト単体だけで、2500円程度で購入できるようにして欲しいものです。
PDA用の「Pocket tutor」が5000円、「Exam Master pro」が6800円、そして、PDAは、ハイレゾのいいやつなら、3万円くらいします。これだけのお金を使って、単語の練習をする経済的余裕は、僕にはないです(泣)
それでは、「Exam Master」の主な機能をご紹介します。
単語を暗記するための様々な工夫がされています。
1「予習モード」
英単語にポインターをあわせてクリックすると日本語が表示される。単語カードをめくるような感じ。
2「フラッシュ」
英単語が2秒表示された後、日本語が2秒表示される。
声に出しながらやると効果的です。他の人と一緒にやるとけっこう盛り上がります。
3「単語テスト」
日本語訳が画面に出るので、対応する英単語をキーボードで入力します。時間制限もあります。ヘタなタイピングソフトよりずっと面白いですよ。ヒントなしで正解だと「4点」、不正解だと1点ずつ減っていきます。「ヒント」をもらうこともできますが、これも「1点」減っていきます。びっくりするのは、ひとつひとつの単語にID(正答率・ヒントを見た回数など)が記録されることです。
ひとつ一つの単語には、「英語・日本語訳・例文・例文の日本語訳・解説」がついていて、「同意語・反意語・派生語・関連語」をつくる欄まであります。
自分で単語を編集することも、印刷することもできます。
いたれりつくせりのソフトだと思います。
パソコンで長時間使うと、白地に黒色のウィンドウでは、目が疲れます。パソコンの画面のプロパティで、ウィンドウの背景色を黄緑にするなどすると、ずいぶん楽になります。
「アンキスト」
http://hp.vector.co.jp/authors/VA016231/
エクセルで「問題文」を作り、パソコンの画面上で暗記カードとして使うことのできるソフトです。
穴埋め問題をボタンを一回押すだけで作ることができます。
例えば、
「象は[鼻]が[長]い」と入力した後、ボタンを押すと、
「象は(1)が(2)い」と言う「問題文」と、「(1)鼻、(2)長」と言う「答え」ができて
しまうのです。けっこう便利ですよ。
また、紙に印刷するときにチェックシートで暗記する部分が消えるようにして印刷することもできます。
すばらしいソフトですが、問題文をつくっているうちに覚えてしまうことも多いので、3点にしました。
リスニング
「Hopes, Loves and Dreams in NY」
★★★★★
大杉正明先生の最後の年の『ラジオ英会話』1年分を一冊にまとめたもの。ストーリーが面白く、登場人物達の喜怒哀楽が大きいので、車の中などで聞きながら、シャドウイングして「一人芝居」していました。
「ビジネス英語」のビニエットでは、理解できないと、登場人物達の個性や考え方の違いがとらえにくく面白さが半減します。この教材では、登場人物のキャラクターが立っているので、感情表現がとても豊かで、楽しくリスニング力や、すぐに使える表現を多くすることができると思います。
「Caption DVD」 (スクリーンプレイ社 5000円)
http://www.captiondvd.com/
★★★★★
日本語字幕を見ながら英語のリスニングをしても、あまり力はつかないように思います。このソフトは、英語の字幕があるDVDのほとんどすべて、「セリフからセリフへのリピート再生」を可能にしてくれます。
サブタイトルは、ソフト内のOCR(文字認識ソフト)を使って認識されて、別ウィンドウ(CCIウィンドウ)に表示されます。
CCIウィンドウに表示された文字をドラッグすると、好きな範囲の場面(セリフからセリフ)のリピート再生をすることができます。
とことんリピート再生を聞いて、最後に、CCIウィンドウの字幕の部分を読んで聞き取れなかった部分を確認していくと、映画のセリフの完全理解が可能になり、自信がつきますよ。
Friends』などの登場人物が多く、セリフがポンポン飛び交う作品などが効果的です。
また、CCIウィンドウに表示された「字幕」をテキスト文書化することもできます。映画一本の字幕のテキスト文書が手に入ってしまうのです。OCR(文字認識ソフト)の精度は98%くらいだと思います。
体験版がないのが残念です。映画のシナリオ本を販売しているスクリーンプレイ社から、5000円ほどで売っています。(100ページほどの冊子つき)本屋さんかインターネット、電器店でも置かれ始めました。少し、OCRの認識速度が遅いのが欠点です。DVDである程度字幕なしでみてから、認識できた場面まで戻って使えば問題なく使用できます。
字幕を見ながら英語を聴いていると、思ったよりも、リスニング力は伸びません。ですから、このソフトはとてもすばらしいソフトだと思います。ところが、「試供版」がないのが惜しい。スクリーンプレイ社は、このソフトを売る気があるんだろうかと思ってしまうくらいです。
【注意】
他のソフトで、Closed Caption 対応と書いてあるものがありますが、DVDでClosed Caption対応のものはほとんどありません。
「字幕」と「Closed Caption」は違います。
「字幕」を文字認識できるソフトのは、今のところ、「CaptionDVD」だけらしいです。
『MegaVi TV2』(ジャストシステム)
★★☆☆☆
ノートパソコンなどで、テレビ番組を録画するソフトです。
MPEG1とMPEG2で保存できますが、MPEG2の解像度のドット数はMPEG1と同じです。画質はよくなりますが、DVDの画質に比べるとかなり見劣りがします。1枚のCD-RにMPEG1なら60〜80分、MPEG2なら約30分の動画が記録できます。日本語字幕付の映画ビデオなどを取り込むと、リピート再生ができるので、けっこう便利ですよ。ただし、音声はモノラルですので、テレビの「2ヶ国語放送」にはあまり向いていないと思います。僕にはまだまだ役に立っていますが、新製品と
購入するなら、「SmartVision 2 for USB」(NEC・実売27800円くらい)などの、解像度がもっとよく、しかも、「2ヶ国語放送対応」の製品もノートパソコン向けにできていますから、このソフトの役割はすでに終わっているのかなとも思います。(ジャストシステム社では、割引販売を始めています)
また、『MegaVi TV2』には、「タイムシフト再生」機能もありません。
「Friends」
DVD (Caption DVDを使う場合)★★★★★
ビデオで観る場合 ★★☆☆☆
リスニングのテンポが速いのと、オチがたくさんあるので、短く区切ってリスニングの練習ができるのが気に入っています。
でもビデオや、通常のDVD再生では、英語の教材としては難しいと思います。楽しみのためと割り切って聞き流した方がいいと思います。
リピート再生をしてからセリフを確認できるCaption DVDを使うと、とても楽しく、子音や冠詞の確認さえ簡単にできます。